FM愛媛×ヤマキ×旭食品が共同開発!四国・瀬戸内をまるごと味わう大人気鍋つゆ誕生の裏側
好きな具材を入れて火にかけるだけで、手軽に美味しいお鍋を楽しむことができる「鍋つゆ」。FM愛媛がヤマキ、旭食品と共同開発した鍋つゆシリーズ『お四国鍋つゆ』『瀬戸内鍋つゆ』は四国各県の名産と瀬戸内海の恵みが凝縮された他では味わえないこだわりの逸品です。ここでは、人気の鍋つゆシリーズがどのように誕生したのか、その裏側を紹介します。
四国を代表する人気鍋つゆシリーズ『お四国鍋つゆ』『瀬戸内鍋つゆ』

左から、お四国鍋つゆシリーズ「阿波尾鶏と醤油風味」「真鯛と柚子風味」/瀬戸内鍋つゆシリーズ「牡蠣と米味噌仕上げ」「かたくち鰯とうま塩仕上げ」
四国・瀬戸内の素材をふんだんに使用し、県内・県外からも注目を集める鍋つゆシリーズ『お四国鍋つゆ』と『瀬戸内鍋つゆ』。2021年9月に発売を開始した『お四国鍋つゆ』は、中四国圏のスーパー、ドラッグストアから人気に火が付き、現在までに累計30万個以上を売り上げるヒット商品です。
そして、2024年に第2弾として登場した『瀬戸内鍋つゆ』は、「かたくち鰯とうま塩仕上げ」と、「牡蠣と米味噌仕上げ」の2種類をラインナップ。『お四国鍋つゆ』に次ぐ、FM愛媛の主力商品です。
今回は共同で開発を行ったFM愛媛の倉渕さん、ヤマキ株式会社の小西さん、旭食品株式会社の滝本さんにお集まりいただき、商品開発の経緯と商品のこだわりを伺いました。
「地域課題の解決」の想いが繋げた3つの会社
株式会社FM愛媛 代表取締役社長 倉渕 秀俊さん
倉渕:FM愛媛では、2018年6月より愛媛県内の選りすぐりの商品をご紹介する「FMマルシェ」という通販サイトの運営を行っておるんですが、FMマルシェでは以前からオリジナル商品の企画開発に力を入れておりまして。というのも、私自身が新しいことをどんどんやりたがる性格なもので・・・今では周りから止められてしまうことも多いのですが..苦笑
今回の『お四国鍋つゆ』と『瀬戸内鍋つゆ』、特に鍋つゆ第一弾として開発した『お四国鍋つゆ』は、当時オリジナルの茶碗蒸し商品を旭食品様と一緒に企画開発をしている中で、担当の滝本さんと、地域の課題解決や地産地消・地産外消が実現できるような商品について話していたことがきっかけで生まれた商品です。
茶碗蒸しの商品も新型コロナウイルスの影響で愛媛に残ってしまった養殖真鯛をどうにか活用したいという想いから始まったんですが、まだ規模としては小さかったので、今度は事業規模で商品を作れないかと考えておりました。
旭食品株式会社 中四国支社 営業本部 商品二部 部長 滝本 修さん
滝本:FM愛媛様と茶碗蒸しの商品をいくつか作っている中で、同じ時期に当時のヤマキ様の支店長とお話しする機会があって。ちょうどその時にヤマキ様側から地産地消・地産外消といった取り組みでのご相談をいただいたので、倉渕社長とお話ししていた商品開発の話をさせていただいたんです。
「ヤマキとしてもぜひ協力させて欲しい」と、ありがたい言葉をいただきまして、すぐに倉渕社長にその話を持っていきました。この段階では商品が鍋つゆになることは決まっておりませんでしたが、3社の想いが重なったという意味ではここが第一歩でしたね。
四国の名産を使用した“これまでにない”鍋つゆ作りの挑戦
滝本:商品を鍋つゆにすること自体は割とスムーズに決まりました。倉渕社長から愛媛県単体で捉えるのではなく、FMのネットワークで繋がりのある四国4県に広げて考えたいと話がありましたので、当時のヤマキ様の支店長と話し合い、ヤマキ様のノウハウと四国各県の名産を使えば鍋つゆが作れるよね、という話にまとまりました。
あとは、他社商品を含めて既存の商品の焼き回しではなく、これまでにないものを作ろうというのが前提としてヤマキ様との間でありましたね。
ヤマキ株式会社 四国支店 営業グループ長 小西 真人さん
小西:それで言いますと、ヤマキでは鰹節や出汁のメーカーなので、これまでもたくさんの鍋つゆ商品を作ってきていますが、『お四国鍋つゆ』ように、愛媛の「真鯛」に高知の「柚子」、徳島の「阿波尾鶏」に香川の「醤油」と、一つの県で最低1個の原材料を使うというのは、これまでにない取り組みで、その分開発面ではなかなか苦戦したと当時の開発者からは聞いています。
特に高知の「柚子」ですが、鍋つゆに柑橘系を使うというのは実はあまり多くないんです。どうしても酸味が出て酸っぱくなってしまうということがあり、開発では避けることが多いのですが、『お四国鍋つゆ』ではあえてそこにこだわり、真鯛とのさっぱりした出汁と柚子の風味をうまく合わせることに成功しました。
お四国鍋つゆシリーズの中でも特に人気の高い「真鯛と柚子風味」
試食会を重ね、こだわり抜いた味わい
滝本:鍋つゆに使用する食材については、実は他にも候補がたくさんあって、例えば愛媛なら伊予柑であるとか、『瀬戸内鍋つゆ』でいうとカツオを使うべきか、なども案としてはありました。そこはヤマキ様の商品開発の方でブレンドを組み合わせしていく中で、FM愛媛様も含めて何度も試食を重ねて、「これだ!」というものを探っていきましたね。
倉渕:年齢や性別問わずおいしく味わってもらいたいという想いがあったので、試食は我々だけでなく、若い方や女性社員の方にも積極的に参加していただいて意見を集約しました。FM愛媛のパーソナリティや商品パッケージのデザイナーにも試食してもらいましたね。ヤマキ様には難しい要望にも答えていただき本当に感謝しています。
小西:試食会ではいろんなご意見があり大変参考になりました。『瀬戸内鍋つゆ』の「かたくち鰯とうま塩仕上げ」の試食では、比較的塩気が立つものと、旨味をつけて塩気を抑えたものの2パターンを用意したんですが、若い方から、「塩鍋」は塩気が強くて、これぞ塩鍋!っていう方が良いという意見をいただいて、最終的に塩気が立つ方を採用いたしました。本当にたくさんの意見が出た中で調整を重ね、最終的には自信を持って世に出せる商品に仕上がりました。
『お四国鍋つゆ』は初年度で10万個を完売!
倉渕:今はおかげさまでたくさんの方に『お四国鍋つゆ』『瀬戸内鍋つゆ』を手にとっていただいておりますが、正直なところ実際に販売する前までは本当に不安でしたね。ヤマキ様にしっかりと味を作っていただいたので、商品の実力には自信があったのですが、『お四国鍋つゆ』2種を制作する際の最低ロット数が5万個×5万個の計10万個でしたので、それを本当に売り切れるのかと・・・。
ここまでの規模で商品を作ることはもちろん初めてでしたのでなかなか見当が付かず、当時滝本さんにも大変心配をかけたと思うのですが、これはもう旭食品様の営業力のおかげといいますか、無事初年度で売り切ることができて一安心しました。本当にこの鍋つゆはヤマキ様の商品開発力と旭食品の企画力、営業力なくしてはここまで大きくすることはできなかったと思います。
滝本:実際に販売を開始して、購入者の皆様から「他にはない商品だ」という嬉しい反響もいただいております。当初私たちが目指していた「これまでにない商品」を実現できたことが嬉しいですね。
倉渕:お客様の反応でいうと、販売開始後に店頭での試食を関東や四国各県でも継続的に行っているんですが、関東は「真鯛と柚子風味」が人気だったり、四国だと「阿波尾鶏と醤油風味」が人気だったり、その土地によって人気の鍋つゆが分かれるのがおもしろいと現場の担当が言っておりました。ぜひ今後全国の方にこの鍋つゆシリーズを知っていただき、お鍋を楽しんでいただけたら嬉しいです。
四国・瀬戸内の名産を全国どこでも、ご自宅で
滝本:『お四国鍋つゆ』『瀬戸内鍋つゆ』の鍋つゆシリーズは中四国で各地の美味しいものを詰め込んだ商品になりますので、気になった方はぜひ一度召し上がっていただけると嬉しいです!
小西:ヤマキは出汁をメインに取り扱うメーカーですので、鍋つゆに色々具材を入れていただくかと思いますが、元々の出汁感をしっかりと味わってもらえたら幸いです。四国や瀬戸内の食材がこんなに美味しいんだというのを、ぜひ出汁を通して味わっていただきたいなというふうに思ってます。
倉渕: 『お四国鍋つゆ』『瀬戸内鍋つゆ』の鍋つゆシリーズは四国の中では本当にたくさんの方に食べていただいているのですが、四国の外ではまだ知らないという方も多いかと思いますので、ぜひこの機会にお試しいただければと思います。また、松山名物・松山あげともぴったり合いますので、ぜひご一緒にお楽しみください。
JFN SHOPPINGでは、本記事でご紹介した『お四国鍋つゆ』2種、『瀬戸内鍋つゆ』2種に松山名物・松山あげ1袋を付けた、JFN SHOPPINGだけのお得なセットを販売しております。数量に限りがあるので、売り切れる前にぜひ、四国・瀬戸内の名産をお楽しみください。
取材・文 / 川西幸太 撮影 / 垂水謙庄